こんにちは、一般社団法人PENSEEの代表です。
今回は、先日ご一緒させていただいた【からここカンパニー】さんでの考課者研修(人事評価者研修)について、少しお話ししたいと思います。
“評価”をゼロから学ぶということ
この日の研修は、管理職の方々を対象にしたもので、主な内容は「人事評価の仕方」や「評価面談での伝え方」について。からここカンパニーさんとは以前からお付き合いがあり、数年前より評価制度の導入を支援してきました。
というのも、もともと同社には評価制度が存在しておらず、「頑張っている人が報われる組織にしたい」という想いから制度構築が始まりました。
特徴的だったのは、同社にお勤めの多くの方が“人生初の評価制度”に触れるという点です。特に地元出身でずっとこの会社一本で働いてこられた方が多く、評価される経験も、評価する経験も少ない。だからこそ、一から「評価とは何か?」を共に考えるところからのスタートとなりました。
“押し付け”ではなく“自分たちでつくる”評価制度
今回の研修で特に印象的だったのは、管理職の皆さんが自発的にミーティングを重ね、評価の基準を自分たちでブラッシュアップしていたこと。PENSEEが提案した内容をそのまま受け入れるのではなく、自社の理念や現場の実感に合わせて“からここらしい”基準をつくり上げておられたのです。
しかもそれが、非常にわかりやすく、納得感のあるものになっていた。仮に来月から中途採用で新しい管理職が入社したとしても、すぐに理解し運用できるレベルの完成度でした。
そして驚いたのは、それを皆さんが「別に大したことしてませんよ」と自然体で語られていたこと。これは、制度が“押し付けられたミッション”ではなく、“自分たちのもの”になっている証拠だと感じました。
評価制度に正解はない。あるのは“自社の答え”だけ
世の中には多くの人事コンサルティング会社があり、評価制度の“パッケージ”もたくさん存在します。しかし、評価制度に“絶対的な正解”はないと私は考えています。
会社にはそれぞれ歴史があり、文化があり、働く人々の想いや価値観があります。そこに寄り添わず、外から持ち込んだ制度だけを当てはめようとしてもうまくいかないケースが多い。導入しても、運用できなかったり、社員の納得感が得られなかったり──そんな話は数多く耳にします。
PENSEEの支援は、カウンセリングの姿勢と同じく「ゼロベースから寄り添う」ことを大切にしています。最初からシナリオを決めず、その会社が目指す未来や大切にしたい想いに丁寧に耳を傾けながら、一緒に制度をつくっていく。今回のからここカンパニーさんとの取り組みは、その理想的な形の一つだったと感じています。
評価制度は目的ではなく“手段”である
最後に、評価制度は「導入すれば解決する魔法のツール」ではありません。本当に大切なのは、自分たちの会社をどうしたいのか?どう在りたいのか?を見つめ直すこと。そして、必要があればそのための制度や仕組みを考えることです。
その“想い”の部分を飛ばして、「評価制度を入れればよくなるはず」と安易に期待するとうまくいかない──そんなことを私たちは何度も目にしてきました。
PENSEEはこれからも、“制度導入ありき”ではなく、“対話ありき”の支援を続けていきたいと考えています。
社員の想いを大切にしたい企業の皆さま、もしお困りごとやご相談があれば、いつでもお声がけください。ゼロから一緒に考えていきましょう。

PENSEEは、「傾聴のかかわり」を通して、全ての人々が輝いた人生を歩める社会を「創造」し、永続的に「発展」させ、将来世代へ「継承」することを理念とした一般社団法人です。
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