一般社団法人PENSEE-パンセ-

【キャリコン国家資格コラム#01】「キャリアコンサルタント」って実は“カウンセラー”です

▼はじめに

こんにちは。PENSEE代表の松尾です。
このコラムでは、国家資格キャリアコンサルタントの取得を目指す方、あるいは受験を検討されている方向けに、13年間の指導経験をもとにした実践的な気づきや考え方をお届けしていきます。

初回は、キャリコン受験における最初の心理的ハードルであり、試験全体の土台となる「心構え」についてお話しします。


▼「キャリアコンサルタント」は“カウンセラー”である

「キャリアコンサルタント」という資格名を見ると、多くの方が「コンサル=助言・提案・アドバイス」を主軸に据えがちです。

ですが、実際にこの資格で求められるのは、“カウンセリング力”です。
本来、この資格の原型は「キャリアカウンセラー」であり、日本における名称変更は「カウンセリング」という言葉に対する心理的ハードルを下げるために行われた経緯があります。

つまり、キャリアコンサルタント=キャリアの問題を“聴く”専門家
コンサルタントと名乗っていても、中心にあるのは「対話と傾聴」による本人の納得解を引き出す支援です。


▼“コンサル”との決定的な違い

一般的なコンサルティング(たとえば会計コンサルなど)は、

  • コンサルタントの方がその分野の専門家であり
  • 解決策を提示することに価値がある
    という前提で成り立っています。

しかしキャリアの悩みは、その人自身の人生の問いです。
たとえこちらがどれだけ経験豊富でも、その人の人生の専門家は本人でしかありません。

にもかかわらず、その本人が答えを見失っている
だからこそキャリアコンサルタントは、

「解決策を与える人」ではなく
「一緒に“本当の問題”を見つける人」
である必要があります。


▼「助言がうまくいかない」のは当然かもしれない

「こうしたらどうですか?」
「こういう選択肢もありますよ」
――そうした助言が、ピンと来なかったり、うまくいかないことが多いのはなぜか。

それは、まだ“本当の課題”が明確になっていない状態で、答えだけを先に出そうとしているからです。

例えば、
「転職したい」と言っていたクライアントが、
実は「職場の人間関係に自信をなくしていた」だけかもしれない。

そこを丁寧に探っていくのがキャリアカウンセリングの本質なのです。


▼キャリコン試験でも「聴く姿勢」が問われている

国家資格キャリコンの面接試験でも、
評価の中心にあるのは「助言の中身」ではありません。

むしろ、

  • 相手の話をどれだけ丁寧に受け止められたか
  • 相手の気持ちや価値観にどれだけ寄り添えたか
  • 相手自身が自分で気づいていくプロセスをどれだけ支えられたか

――こうした“関わり方”そのものが評価されるのです。


▼まとめ:「私は何のためにここに座っているのか?」

これからキャリコンを目指す方にまずお伝えしたいのは、

**「クライアントが提示した問題を解決するためにここにいる」
のではなく、
「その奥にある“本当の問題”を一緒に見つけるためにここにいる」

という心のスタンスを持ってほしいということです。

それが結果的に、面接対策の技術習得にもつながり、
実際の現場での支援力にもなっていきます。


▼次回予告

次回は、
「では、具体的に“本当の問題”を見つけていくにはどうすればいいのか?」
というテーマでお話しする予定です。

ぜひ引き続きチェックしてみてください。

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