一般社団法人PENSEE-パンセ-

【4月第4週】“質問じゃなくて伝え返し”が景色を近づける 〜傾聴ワークショップレポート〜

こんにちは。PENSEEの傾聴ワークショップレポートです。

4月最終週の今回は、「クライアントと同じ景色を見る」ワークの3回目。
毎回参加している方も、初めて体験した方も、それぞれの立場からたくさんの学びや気づきを共有してくださいました。


“同じ景色”を見るってやっぱり難しい

ある会員さんの一言が印象的でした。

「確認しているつもりが尋問のようになってしまいそうで…」

これは、どのカウンセラー役にも共通の悩み。
問いすぎず、でもズレたまま進まないように。
「聞くこと」への真剣さがひしひしと伝わるセッションが続きました。


質問より、伝え返しの力

今回多くの部屋で話題になったのが「伝え返し」の大切さです。

ある参加者の言葉:

「質問って、実はそんなに必要じゃないのかも。
伝え返しだけで、安心感って伝わるんだなって感じた」

「“違う”って言われるのが怖くて、伝え返しをためらってたけど、
クライアント役をしてみたら、“違っても全然嫌じゃなかった”んです」

クライアントが発した言葉を、少しずつ鏡のように返していく。
それだけで、“自分をわかろうとしてくれてる”と感じられる。
伝え返しの持つ力を、体感した方がとても多かった回でした。


“ふつう”を繰り返すクライアントの言葉に

あるセッションでは、クライアント役の方が無意識に「ふつうは…」という言葉を6回も使っていたことが、振り返りで発覚。
自分では意識していなかったそのクセに驚きつつ、「夢中になって話すと、自分の言葉ってわからなくなるものなんですね…」

と話されていました。

その“気づき”を引き出したのも、カウンセラーの「複唱」。
言葉をそのまま返すだけで、クライアントの中に“鏡”が生まれる。
複唱の力も、改めて見直された時間でした。


わからないなら、わからないままで

「10分では完全にはつかみきれなかったけれど、
“わかりたい”という姿勢は伝わるんだなと思った」

と語ってくださった方もいました。

完璧な理解を目指すよりも、わかろうとし続ける姿勢そのものが、関係の中では力になる。
そんなカウンセリングの本質に気づかされたという声が多く聞かれました。


「主観的世界」に関わるということ

最後のまとめでは、

  • 質問を重ねるよりも、“伝え返し”や“複唱”で感じていることに近づくこと
  • クライアントの“主観的世界”に関わるには、客観的な問題把握だけでなく、“感じ”を共有することが大切

という話が共有されました。

「問題を発見できれば、解決は難しくない。
でも、その発見までにこそ時間がかかる。」

キャリア支援でも、日常の対話でも活かせるこの視点。
改めて“聴く”という行為の深さに触れられる時間になりました。


5月のご案内

ゴールデンウィークのため、次回は少し間が空いて5月13日(火)20:00〜の開催です。
内容は、毎回恒例の会員同士の交流対話会
を予定しています。

また、5月のプログラム詳細はメルマガなどで改めてご案内いたします

PENSEEは、「傾聴のかかわり」を通して、全ての人々が輝いた人生を歩める社会を「創造」し、永続的に「発展」させ、将来世代へ「継承」することを理念とした一般社団法人です。

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