こんにちは、一般社団法人PENSEEです。
4月第1週目は、新年度最初の実践勉強会。今回は少人数ながら、濃密な時間となった「対話会」でした。テーマは参加者の一言から自然に広がっていった、まさに“生きた対話”の時間。その中で浮かび上がってきたのは、カウンセリングにおける「共感」の奥深さでした。
▼体験していないことに、どう寄り添う?
ルーム1では、「自分に経験のない相談をどう聴くか?」という問いかけから対話が始まりました。
たとえば、病気・出産・身内の死など、自分が経験していない状況での相談に直面したとき、カウンセラーとしてどう聴き、どう共感するか?
- 「実際に自分が体験して、ようやく相手の気持ちが分かった」というリアルな声
- 「経験がないことは理解できないままに聴いている自分に、少し不安を感じる」
- 「共感と同感は違うけれど、理解の壁をどう越えるか迷う」
この問いは、カウンセリングに関わるすべての人にとって、永遠のテーマかもしれません。
参加者からは、「相手が語る背景に耳を傾け、答えを出そうとしすぎずに聴く」ことや、「情報提供を求めているのかどうか見極める」ことの大切さが共有されました。
▼「継続カウンセリングの効果」を体験したクライエント役の視点
ルーム2では、3月に継続カウンセリングを3回にわたって担当した方の体験談から対話がスタート。
- 「3回目の面談では、5分で話がまとまってしまった。話すことで自己整理が進んだのだと実感した」
- 「継続面談の効果は、面談時間だけでなく、その“間の時間”にもある」
そこから話題は「継続的な支援」や「人事コンサルタントの役割」「組織の問題把握」へと広がりました。
「組織と個人、どちらにも通じる“問題の自覚を促す”という支援の本質は同じ」
という気づきが、参加者の間で共有されたのも印象的でした。
▼キャリア支援の可能性は、面談の枠を越える
参加者の中には、「人事経験がないことに引け目を感じていた」と話す方もいましたが、他のメンバーの実体験や視点に触れることで、「キャリア支援のフィールドは想像以上に広い」と感じられる場面も。
特にある参加者の「経聴スキルを営業に活かして成果を出している」話には、驚きと関心が集まりました。
- 「カウンセリングの技術は営業にも応用できる」
- 「クライアントの話を深く聴くことで、問題の本質を誰より早く掴める」
このように、キャリアカウンセリングの力は、1対1の面談だけでなく、組織、営業、チーム運営など、さまざまな場面で活きてくるという再発見もありました。
▼“共感”を練習するという新たなアイデア
「体験していない状況への共感」をどう深めるか――。
これは、今後の勉強会でテーマとして取り上げてもよいのでは?という声も上がりました。
過去の自分の経験を持ち寄って「共感できた?できなかった?」を対話しながら確認していくような“共感のトレーニング”。
パンセの勉強会ではあまり行ってこなかった形式ですが、実践力をさらに深めるための新しい挑戦として、今後の企画にもつながりそうです。
▼まとめ:問い続けることが、対話を育てる
少人数だったからこそ、深く、濃く話せた今回の対話会。
- 体験していない苦しみへの共感
- 継続カウンセリングの持つ時間的な効果
- キャリア支援が広がる可能性
- 面談を超えた“コンサル的”関わり方
どの話題も、キャリアコンサルタントとしての“あり方”を問い直すきっかけになった時間でした。
4月、新しい年度のスタート。今後もこうした対話の場を通じて、お互いに学び、気づき合いながら、支援の力を育てていけたらと思います。

PENSEEは、「傾聴のかかわり」を通して、全ての人々が輝いた人生を歩める社会を「創造」し、永続的に「発展」させ、将来世代へ「継承」することを理念とした一般社団法人です。
この理念に賛同いただけるキャリアコンサルタント・カウンセラーの方々と共に協働していくため、「PENSEE俱楽部」という会員制度を設けております。詳しくはこちらをご覧ください。(https://x.gd/Uz1nF)
また、活動に関する情報は以下のチャンネルでも発信しております。ご興味のある方はぜひチェックしてください。
公式LINE:https://lin.ee/AfSWpmZ
Facebook:https://www.facebook.com/pensee.2012
note:https://note.com/pensee_/
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC4I32NusKpe1LPsOgB4YILw