今月のテーマは「目標設定」でした。今回の勉強会では、3つのルームに分かれて、それぞれの視点から目標設定にまつわるロールプレイとフィードバックが行われました。
▼ルーム1:問題の共有と目標のすり合わせ
この部屋では、1回のロールプレイで、問題の共有を深めながら目標設定に向かう試みが行われました。カウンセラー役からは、「確信がないまま問いかけを控えてしまったが、すり合わせに踏み込む勇気も必要だったかもしれない」という気づきがありました。
クライアント役は「自分の中でうまく言語化できていなかったモヤモヤに光が当たったような感覚があった」と振り返り、オブザーバーからは「寄り添いの雰囲気や、丁寧なやり取りが印象的だった」という声も上がりました。
▼ルーム2:問題把握から未来の可能性へ
このルームでは、カウンセラー役が丁寧に感情や思考をすくい取る姿勢を見せていました。クライアントの語りを受け止め、「これは今日の問題ではなく、将来に目を向けるための入口だった」と気づいたことが共有されました。
一方で、「最初に時間の使い方(セッションの目標)を明確にすることを忘れてしまった」といった反省もあり、形式面での学びも多かったようです。オブザーバーからは「自分もすぐに解決に走りがちで、他者のセッションを観ることで気づかされることが多い」との声が聞かれました。
▼ルーム3:クラアエントの内面に寄り添う問いかけ
このルームでは、最初から「こうなりたい」という理想を語るクライアントに対して、カウンセラーが問いかけを重ねていく中で、「何がその実現を阻んでいるのか」に触れる過程が印象的でした。
カウンセラーは「最近、率直な問いかけを試していたが、外から見ると“問題解決”に偏っていたように見えた」と振り返り、自分のスタイルと客観的視点のズレに気づく機会となりました。
オブザーバーや他の参加者からは、「変わりたくない気持ちもありながら、関係を断ちたくないという複雑さに寄り添うことの難しさ」や、「背景を想像することで、10か0ではない関わり方を考える視点が得られた」という学びが語られました。
▼講師からの振り返り:「なぜだろう」を大切に
最後に、全体に向けて次のようなメッセージがありました。
「“なんでだろう”という疑問は、問題の本質を捉える入口。
ただ、“こうすればいいのに”とセットで考えてしまうと、カウンセラーの価値観が先行し、クライアントの考えを置き去りにしてしまう。
“なんでだろう”は切り離して大事にし、“こうすれば”は少し遅らせて出すことで、より本質に近づく対話ができる。」
このように、問いかけの“タイミング”や“距離感”が、対話の質を大きく左右することが改めて確認されました。
▼来週も継続:「目標設定」テーマでの実践
今回カウンセラーを担当できなかった方も、来週はぜひ挑戦の機会に。
小さなステップの積み重ねが、確かな実践力につながっていきます。

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