一般社団法人PENSEE-パンセ-

▼2月第4週 キャリアカウンセリング実践勉強会 「聴く」から「構造で捉える」へ ――実力が一段上がる瞬間

今週のキャリアカウンセリング実践勉強会は、久しぶりの少人数グループ練習会でした。

オンラインで全体講義を聞く回も大切です。

理論を学ぶ時間も、技法を整理する時間も必要です。

しかし——

やはり、実力が伸びるのは「やったとき」です。

ロールプレイをして、迷って、詰まって、気づいて、振り返る。

このプロセスを通ったときにだけ、自分の“現在地”がはっきりと見えてきます。

今回の回は、まさにその「現在地」がくっきり浮かび上がった時間でした。

▼「ちゃんと聴こう」とするほど、固くなる

あるグループで出た言葉が、とても印象的でした。

「カウンセリングだと思うと構えてしまう」

「ちゃんと聴こうと意識しすぎて、逆に不自然になっている気がする」

これは、真面目な人ほど通る道です。

“失敗したくない”

“ちゃんとやりたい”

“技法を正しく使いたい”

その思いが強いほど、身体が固くなる。

表情が少し緊張する。

声のトーンがほんの少しだけ変わる。

すると、クライアントの語りも、ほんの少しだけ浅くなる。

これは理論ではなく、空気の話です。

だからこそ、参加者から

「姿勢からリラックスしてみたい」

「普段の会話の感覚も大事にしたい」

という言葉が出てきたことが、とても大きな一歩だと感じました。

技法の前に、“在り方”。

ここに目が向き始めた人は、確実に次の段階に入っています。

▼相づち・うなずき・復唱の「バリエーション」が場を変える

別のグループでは、復唱や相づちの“量と質”による違いが、はっきり体験として出ました。

同じテーマ。

同じクライアント役。

しかし、関わり方が変わると、語りの深さがまったく違う。

これは理論書に書いてあることです。

でも、実際に目の前で

「ここまで変わるのか」

と体感した瞬間、人の理解は一段深まります。

相づちが単調なとき。

復唱が少ないとき。

うなずきが弱いとき。

語りは、やはり伸びにくい。

一方で、

・言葉を丁寧に拾う

・感情のニュアンスをそっと乗せる

・少しバリエーションを増やす

それだけで、クライアントの語りは自然と広がっていく。

「技法」ではなく「存在の質」が変わる瞬間です。

この違いを体験できたことは、今回の大きな収穫でした。

▼スッキリする体験が、学びを加速させる

あるグループでは、クライアント役の方が

「もやもやしていたことを聴いてもらって、スッキリした」

と話していました。

しかもその後、振り返りの時間で全員でそれを共有し、笑いながら整理していった。

これはとても重要なポイントです。

カウンセリング練習会は、「うまくできる」場ではありません。

“自分が整う”体験を通して、

「聴くとは何か」を身体で理解する場です。

スッキリする体験をした人は、次に誰かを支援するとき、

その感覚を思い出します。

「人は、こうやって軽くなるんだ」

その実感がある人の聴き方は、変わります。

▼主訴が曖昧なまま進むと、堂々巡りになる

今回、非常に良い学びになった場面がありました。

25分間、落ち着いて聴けている。

関係構築もできている。

クライアントも安心して話している。

しかし、どこかで“進まない感覚”がある。

振り返ると、そこには

「主訴の確認が明確に言語化されていない」

というポイントがありました。

関係はできている。

でも、方向性がまだ共有されていない。

だから、少し堂々巡りになる。

これは、実力が一段上がる直前に必ずぶつかる壁です。

最初は「ひたすら聴く」ことに集中します。

それができるようになると、次に必要なのは

「いま、どの段階かを捉える力」

です。

関係構築の段階なのか。

問題把握の段階なのか。

整理の段階なのか。

ステージに応じて、中心になる関わりは変わります。

ここに気づき始めている参加者が増えてきたことが、今回とても嬉しかった点です。

▼“構造で捉える力”が育ってきている

全体を通して感じたのは、

参加者の中に

「構造的に捉える視点」

が入り始めていることでした。

ただ聴く。

ただ共感する。

そこから一歩進み、

・いまどの段階か

・何が中心テーマか

・何がまだ言語化されていないか

・次に必要なのは何か

を感じ取り始めている。

これは、練習を積んでいる証拠です。

この段階に入ると、

カウンセリングは“技法の練習”から“実践の組み立て”へと変わります。

ここからが本当に面白い。

▼実践研究会の価値

世の中には、技法を教えてくれる講座はたくさんあります。

理論を整理してくれる場もあります。

しかし、

「できなかったことを持ち寄り、構造的に振り返る場」

は、実はそんなに多くありません。

うまくいった話より、

迷った話のほうが価値があります。

今回の研究会では、

・構えすぎる自分

・主訴を掴みきれなかった場面

・堂々巡りになった時間

それらが共有されました。

だからこそ、次に伸びる。

安全な場だからこそ、挑戦できる。

挑戦するからこそ、成長が起きる。

▼次の段階へ

今、参加者の多くが

「聴けるようになってきた」

という段階にいます。

ここからは、

「どの段階かを捉える」

という視点が必要になります。

そしてその先には、

「クライアントの自己理解をどう深めるか」

という次のテーマが待っています。

一段ずつ、階段を上がる。

焦らず、でも確実に。

今回の研究会は、

その“次の段”が見え始めた回だったと感じています。

また来週も積み重ねていきましょう。

実践を通して、

本物の力を育てていきましょう。

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