一般社団法人PENSEE-パンセ-

【1月3週目】キャリアカウンセリング実践勉強会 (リレーカウンセリング)

今週の実践は「リレーカウンセリング」。クライアント役1名に対して、カウンセラー役がリレー形式で関わり、最後に全体で振り返りを行いました。

同じテーマ・同じクライアントでも、関わる人が変わると見えるものが変わる。だからこそ「どこで何が起きていたか」が学びとして立ち上がりやすい回でした。

▼全体に流れていた空気:「難しい。でも大事なところが浮き彫りになった」

振り返りでは、まずこんな声が多く聞かれました。

「難しかった」

「状況確認に追われてしまった」

「気持ちに行きたいのに、事実を聞いているうちに時間が過ぎた」

今回、クライアント役からは特徴的な言葉がいくつも出てきました。

「大事にされていない」「いじめられっ子みたい」「悲しい」「アドバイスがほしい」など。

参加者の多くが、その言葉の“内側”に入りたい感覚を持ちながらも、同時に外側(出来事・状況)を整理しないと怖いという感覚にも引っ張られた。そんな時間だったように感じます。

▼学び①:「キーワードの意味を“確かめる”余白が必要だった」

複数の振り返りで共通していたのは、言葉の扱い方でした。

「“大事にされていない”という言葉の意味は、人によって違う」

「こちらの解釈で決めず、確かめる問いがあってもよかった」

同じ単語でも、“中身”は人によって違う。

だからこそ、急いで理解したつもりになるより、「その言葉って、あなたにとってどんな感じ?」と丁寧に近づく工夫が必要だった、という学びが共有されました。

また、来談目的に関わるサインとして、こんな視点も出ています。

「“アドバイスがほしい”は切実さのサインかもしれない」

「“アドバイス”って、具体的に何を求めているのか聞けたかも」

▼学び②:「たくさん話している=話したい人、とは限らない」

振り返りの中で印象的だったのは、クライアント役の体感と、周囲の見え方のズレです。

「話したい気持ちが強いように見えた」

「わかってもらいたくて話しているように感じた」

一方で、クライアント役からはこんなフィードバックがありました。

「本当は状況を話したくなかった。聞かれたから答えていただけ」

「状況を話せば分かってくれると思って、一生懸命説明していた」

ここから見えてくるのは、質問に応えるほど情報量が増える=主体的に語りたい、とは限らないということ。

聞き手側の「見立て」が無意識にクライアント像を作ってしまう怖さを、実感として学ぶ時間にもなりました。

▼学び③:「状況を追うほど、気持ちが遠のくことがある」

複数の振り返りで出たのが、この問いです。

「状況を確認してからじゃないと、気持ちにフォーカスできないのか?」

「最初から“悲しい”“大事にされてない”は出ていた。そこを先に扱う手もあったのでは」

状況が分からないと不安。

でも状況を追いすぎると、気持ちの中心が遠のく。

このせめぎ合いが、今回の回にははっきり出ていました。

▼実践側の内省:「同じ景色を見る=状況把握、になっていたかも」

カウンセラー役の振り返りでは、次のような気づきが語られました。

「聞きたいことはあったのに、関係構築と状況把握に引っ張られた」

「何のために聞くのかを明示する必要がある」

「情報量は増えたのに、“同じ景色”が見えないまま時間が過ぎた」

また、クライアント役からは共感的理解の“入口”について、具体的な示唆がありました。

「最初の方で ‘大事にしてほしかったんですよね’ と言われたら、そこで一気に ‘それです’ となっていたかも」

「言ってないことでまとめられると、結構グサッとくる」

“共感的理解”は、内容だけでなく タイミングと 根拠(聞いた上での理解) がセット。

そこが曖昧になると、「分かったつもり」や「飛躍したまとめ」になってしまう。実演として学べた回でした。

▼まとめ:「内側に近づく“優先順位”を、先に決める」

今回の学びをひとことで言うなら、

「状況を集める前に、内側に近づく勇気を持てるか」

だった気がします。

質問を増やせば情報は増えます。

でも、情報が増えるほど「分かった気になる危険」も増える。

次回は、「何のために聞くのか」「いま優先したいのは内側か外側か」を自分の中で立ててから場に入る。そんな宿題が残った1月3週目でした。

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