一般社団法人PENSEE-パンセ-

【12月第3週】見立てトレーニング

― 「言えない」を超える鍵は“60点で返す”と“私メッセージ” ―

今週もテーマは 見立て。

少人数グループでの練習を行い、最後に各グループの気づきを共有して終了しました。

全体を通して強く残ったのは、

「見立てが立っていても、言葉にして相手に届けるところで止まってしまう」

という共通の壁でした。

▼ グループ1:見えているのに、言えない

このグループでは、丁寧に聴けていて、

「こうかもしれない」という見立ての感覚は十分に生まれている一方で、

その見立てを言葉にする

相手に差し出して確かめる

というところで、ブレーキがかかっていました。

出てきた気づき

「受け取れている感覚はあるのに、まとめて返す自信がなくて言えない」

「受け取った上で質問は投げられるけど、伝え返しが飛んでしまう」

「“これだろう”と思いながら、どう言えばいいか考えているうちに時間切れになってしまう」

そして、共有の中で印象的だったのは、

「ズレていても、相手は言い直してくれる」

「一発でピタッと当てようとするほど、構えてしまう」

という視点でした。

▼ グループ2:伝え返しが効くと、主訴が回り出す

このグループでは、伝え返し(要約・反映) が丁寧に積み重ねられていて、

話し手が「そうそう、そうなんです」と整理されていく流れが自然に生まれていました。

出てきた気づき

「途中途中で整理してもらえると、自分の気持ちがまとまっていく」

「話が回っていく感じがあった」

「見立てにつながる感覚が掴めた」

ただ、終盤に「見立てを返すところ」が来たタイミングで時間が切れ、

“もったいない” という感覚も共有されました。

▼ グループ3:掴めているのに、先に進めない

このグループでも、見立ては立っている。

問いかけも入っている。

なのに、なぜか 確信の確認まで行けずに話が戻ってしまう、という流れがありました。

出てきた気づき

「本当にこれでいいのかな…と探り探りになってしまう」

「掴んでいるように見えるのに、最後の確認をしないまま時間が過ぎる」

「ちょっとした勇気と、失敗の積み重ねが必要かもしれない」

グループ1と同じく、

「分かっているのに言えない」という壁がここにもありました。

▼ 全体の学び:「見立て」は当てるものではなく、差し出すもの

今回のまとめでは、特に次の整理が共有されました。

1)見立ては“拒否される前提”でいい

見立ては、クライアントにとって 違う角度の見方 になることが多いので、

最初から「その通りです」と返ってくるものではない。

むしろ、

「ん?」となることが前提。

だからこそ、当てに行くより 差し出して、すり合わせる ことが大事になる。

2)だから、100点を狙わず“まず60点で返す”

「完成させてから返す」より、

一度出して

ずれていたら修正して

また出して

というほうが、結果的に早い。

この“出して直す”が練習になる、という感覚が強調されました。

3)怖さを下げる鍵は“私メッセージ”

見立てや共有をするときの主語は、

「あなたはこうです」ではなく、

「私にはこう見えました」

「私はこう受け取りました」

という 私メッセージ で十分。

私メッセージは、

「そう見えた」という事実として成立するので、

“正解/不正解” の緊張が減り、言葉にしやすくなります。

▼ さらに整理:問題の共有と見立ての違い

今回、わかりやすい比喩として示されたのは、

問題の共有:相手の世界に入って「そう感じますよね」と並ぶ

見立て:別の角度から「こう見える面もあるかも」と差し出す

という違いでした。

ただし、見立てを差し出せる土台として、

共感的理解と問題把握が必要になる。

ここが崩れると、見立ては機能しない、という点も繰り返し確認されました。

▼ 今週のまとめ

今週の見立て練習は、全体として

見立ては立っている

でも「言葉にして差し出す」で止まる

という共通課題が浮き彫りになった回でした。

だからこそ、

まず60点で返してみる

私メッセージで出してみる

ずれたら直せばいい

このあたりを意識して練習していくことが、

次につながるポイントになりそうです。

▼ 次回予告

今年の勉強会は 来週が最後。

今年最後の学びとして、もう一段深める時間になりそうです。

また次回も、参加者同士で試しながら、

実践の感覚を積み上げていきます。

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