こんにちは!
前回に引き続き、11月のキャリアカウンセリング実践勉強会で紹介された傾聴ボランティアの事例の第2弾をお届けします。今回は、傾聴活動を通じて見えてきた「コミュニケーションの取り方」と「傾聴の場が抱える課題」についてご紹介します。
傾聴の場で直面するさまざまなケース
紹介された事例では、会員の方が実際に体験した傾聴の具体例がいくつか挙げられました。その中には、以下のような特徴的なケースが含まれていました:
- 外交員と勘違いされたケース
初訪問時に、訪問販売員や外交員と誤解される場面がありました。このような場合でも、相手に安心感を持ってもらえるよう、自己紹介や活動内容の説明を丁寧に行うことが重要だと感じたそうです。 - 徐々に打ち解けて話し始めるケース
初めは警戒心が強かった方も、何度か通ううちに安心感を持ち、さまざまなお話をしてくださるようになった事例です。このプロセスを通じて、「待つ」ことの大切さが再認識されました。 - 体調不良で傾聴が難しかったケース
体調不良や気分の優れない方に寄り添う際は、話すことを無理に求めず、静かにそばにいることの大切さが強調されました。
これらのケースを通じて、傾聴ボランティアが相手の状況や気持ちに柔軟に対応する重要性が改めて共有されました。
傾聴ボランティアの課題:コミュニケーションの工夫
傾聴活動では、話をしない方や会話が進まない方と時間を過ごす場合が多くあります。このような状況において、ボランティアがどのようにコミュニケーションを取るべきかが課題となります。
例えば、次のような工夫が紹介されました:
- 言葉ではなく表情や態度で安心感を伝える
- 相手のリズムに合わせたペースで対話を進める
- 必要に応じて一緒に歌を歌ったり、写真を見たりするなどの代替的な活動を取り入れる
これらの取り組みを通じて、傾聴が単なる「話を聞く行為」ではなく、相手とともに時間を共有する意味のある活動であることが理解されました。
傾聴ボランティアと職員との協働
今回の事例では、施設の職員との連携についても話題に上がりました。職員の方々は日々多忙な中、傾聴ボランティアの活動が大きな助けになっているとのことでした。
例えば、以下のような要望が寄せられています:
- 昼間に話し相手をすることで、入居者の昼寝を防ぎ、夜間の徘徊を減らす
- 職員が手が回らない方への対応をサポート
一方で、施設職員間での役割や意識の違いによるコミュニケーションの課題も指摘されました。事務職と介護職の間で意識のギャップがあり、こうした状況を改善するためには職員自身へのケアも必要であると考えられています。
傾聴ボランティアから学ぶ人生の教訓
傾聴ボランティアの活動は、ボランティア自身にも多くの気づきを与えています。例えば、傾聴を通じて「辛抱強く待つ力」が身についたり、人生の先輩と対話することで新たな視点を得たりする経験が得られるそうです。また、自分自身がいずれ同じ立場になると考えることで、どのように人と接するべきかを深く考える機会にもなっています。
ある参加者は、「傾聴をすることで、自分も成長できるし、人の役に立つことが実感できるのが大きな魅力」と感想を述べていました。
傾聴ボランティアの未来と可能性
今後、傾聴ボランティアの需要はさらに高まることが予想されます。高齢者だけでなく、介護職員や家族のケアにおいても、傾聴が重要な役割を果たす可能性があります。
また、傾聴の経験がカウンセリングスキルにも繋がることから、キャリアコンサルタントを目指す方にとっても非常に有益な活動といえます。
今回ご紹介した事例は、傾聴ボランティアがどのように活動し、どのような意義を持つかを具体的に示すものでした。興味のある方は、ぜひお問い合わせください。次回の勉強会も、皆様と学びを共有できることを楽しみにしています!
PENSEEは、「傾聴のかかわり」を通して、全ての人々が輝いた人生を歩める社会を「創造」し、永続的に「発展」させ、将来世代へ「継承」することを理念とした一般社団法人です。
この理念に賛同いただけるキャリアコンサルタント・カウンセラーの方々と共に協働していくため、「PENSEE俱楽部」という会員制度を設けております。詳しくはこちらをご覧ください。(https://x.gd/Uz1nF)
また、活動に関する情報は以下のチャンネルでも発信しております。ご興味のある方はぜひチェックしてください。
公式LINE:https://lin.ee/AfSWpmZ
Facebook:https://www.facebook.com/pensee.2012
note:https://note.com/pensee_/all
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC4I32NusKpe1LPsOgB4YILw