一般社団法人PENSEE-パンセ-

3月第1週 キャリアカウンセリング実践勉強会

3月第1週の火曜日、毎週恒例のキャリアカウンセリング実践勉強会が開催されました。今回は「共感」をテーマにしたグループと、フリートークで各自のカウンセリングスタイルを振り返るグループに分かれて、それぞれ深い学びの時間となりました。

この記事では、当日の議論のポイントや参加者の気づきをまとめてご紹介します。

▼今回の勉強会の構成

今回の勉強会では、参加者が2つのグループに分かれて進行しました。

フリートークグループでは、各自のカウンセリングスタイルについて振り返り、今後の方向性を語り合う時間に。「自分のスタイルってこんな感じですよね」と互いに確認し合いながら、次なる課題を見つけていく対話が繰り広げられました。

テーマ部屋グループでは、「共感」という一つのテーマに焦点を当て、カウンセリングにおける共感とは何か、どういう状態が「共感できている」と言えるのか、日常的な共感との違いは何かなど、多角的に掘り下げていきました。

▼論点① カウンセラーとしての在り方を見つめ直す

フリートークグループでは、資格取得後のカウンセラーとしての在り方について、率直な悩みが共有されました。

ある参加者からは、「資格を取ったものの、キャリアコンサルタントとしてこうあるべきという情報もなく、さまよいながら進んでいる」という声が。介護施設の副施設長への支援を月2回、1年間続けてきた経験を持ちながらも、「これが正しいのか、誰に相談したらいいのか分からない」という葛藤が語られました。

この声は、多くのキャリアコンサルタントが共感するものではないでしょうか。資格取得はゴールではなく、スタート。実践の場で迷いながら進む中で、「これは違うんじゃないの」「もっとこうした方がいいよ」といったアドバイスをもらえる場の必要性が、改めて浮き彫りになりました。

こうした個別ケースへの助言や、実践の振り返りには、スーパービジョンという仕組みがあります。Penseeでも個別のケースに関するスーパービジョンを提供しており、会員さん向けには特別なスーパービジョンサービスも用意しています。

また、もっとゴリゴリにトレーニングを重ねたいという方には、閑散期に開催されるアドバンスコースも。3人程度の少人数で2〜3ヶ月がっつり見てもらえるこのコースは、「見違えるようにレベルが上がった」という声もいただいています。

▼論点② 共感とは何か——日常の共感とカウンセラーの共感の違い

テーマ部屋では、「共感」という言葉を徹底的に掘り下げました。

共感は、カウンセリングの基本的態度の一つ。ただ、「共感」という言葉は日常でもよく使われますよね。「わかるわかる!」「私も同じ経験がある!」といった日常的な共感と、カウンセリングにおける共感は、どう違うのでしょうか?

参加者からは、次のような気づきが共有されました。

「共感を伝えて、相手から返ってきて、また伝えて……という繰り返しで、お互いに共感し合っていくのが本当の共感」

「共感できたかどうかを最終的に決めるのは、カウンセラーではなくクライアント」

「理解する→伝える→すり合わせる、というプロセスの中に、共感を完成させていく段階がある」

つまり、カウンセラーが「私は共感している」と思っても、それだけでは不十分。相手に伝え、相手が「そうなんです!」と返してくれて初めて、共感が成立するということです。

これは「重要・共感・一致」という一連の流れの中にあるもの。丁寧に聞き、理解し、それを言葉にして伝え、クライアントと確かめ合う。そのプロセス全体が、カウンセラーの共感なのだと再確認されました。

▼論点③ 共感の深さは、主訴やクライアントによって変わる

もう一つ重要な視点として語られたのが、「共感の深さはクライアントによって異なる」ということです。

すべてのケースで同じレベルの共感が必要なわけではありません。主訴の内容やクライアントの状態、セッションの目的によって、求められる共感の深さは変わってきます。

ある場面では、表面的な理解で十分なこともあるでしょう。しかし、別の場面では、もっと深く、クライアントの内側の世界に寄り添う共感が求められることもあります。

この「必要とされる深さの共感ができるかどうか」が、カウンセラーとしての実力を測る一つの指標になる、という指摘もありました。そしてそれは、一度できれば終わりではなく、できたりできなかったりするもの。だからこそ、継続的な練習が必要なのですね。

▼論点④ 共感は関係構築の土台

共感について語り合う中で、何度も出てきたキーワードが「関係構築」でした。

共感は、カウンセリングの基礎であると同時に、クライアントとの信頼関係を築く土台でもあります。ある参加者は、「最近自分の中で関係構築がうまくできなくなってきている」と感じていたそうですが、今回のディスカッションを通じて、「初心を忘れちゃいけない」「やっぱり丁寧に聞くことが一番大事」と改めて思い直したと語ってくれました。

カウンセリングのスキルやテクニックは、経験を重ねるごとに洗練されていきます。しかし同時に、「丁寧に聞く」「相手の世界を理解しようとする」というシンプルで基本的な態度を、いつまでも大切にし続けることが必要なのではないでしょうか。

▼参加者の声——学びと気づき

勉強会の最後には、参加者一人ひとりから感想が共有されました。

「共感を伝え返して、さらにそれによって深めていく。その繰り返しで共感が完成していくというプロセスがよく分かった」

「共感しているかどうかは、自分が決めるんじゃなくて、相手が決めるというのが新しい学びだった」

「理解・共感・一致が一連の流れとしてあって、相手が『そうなんです』と言ってくれて初めて共感が成立するんだと改めて感じた」

「Penseeの動画を見て、松尾さんの説明が分かりやすくて、こういうことなのかと初めて理解できた。こういう学びの場はなかなかない」

こうした声からは、参加者が理論と実践を行き来しながら、自分なりの理解を深めていく様子が伝わってきます。

▼学びを深めるために——YouTubeと質問会の活用

今回のテーマである「共感」については、PenseeのYouTubeチャンネルでも複数回にわたって取り上げられています。今回の勉強会で「もっと深く知りたい」「ここが分からなかった」と感じた方は、ぜひタイトル検索で探してみてください。

また、3月の勉強会では「動画の質問会」も予定されています。YouTube動画を見て疑問に思ったことや、「松尾さんが以前言っていたことと今回の説明がちょっと違うかも?」といった細かな疑問も、この質問会でクリアにできるチャンス。リクエスト形式で「あの動画をもう一度解説してほしい」といったリバイバル上映もできますので、ぜひ活用してください。

▼まとめ——共感は、カウンセラーとしての「在り方」そのもの

今回の勉強会を通じて改めて感じたのは、共感は単なるスキルやテクニックではなく、カウンセラーとしての「在り方」そのものだということです。

日常的に使われる「共感」という言葉。しかし、カウンセリングにおける共感は、もう一段階深いところにあります。相手の話を丁寧に聞き、理解し、それを言葉にして伝え、相手と確かめ合う。そのプロセス全体が「共感」であり、それがクライアントとの信頼関係を築いていく土台になるのです。

Penseeの理念は、「傾聴のかかわり」を通して、すべての人々が輝いた人生を歩める社会を創ること。その「傾聴のかかわり」の中心にあるのが、まさにこの「共感」なのではないでしょうか。

資格を取得した後も、カウンセラーとしての学びに終わりはありません。迷いながら、悩みながら、仲間と共に学び続けること。そしてその先に、クライアントの人生に本当に寄り添える「傾聴のかかわり」が育っていくのだと信じています。

次回の勉強会も、皆さんと共に学び合える時間を楽しみにしています。

PENSEEは、「傾聴のかかわり」を通して、全ての人々が輝いた人生を歩める社会を「創造」し、永続的に「発展」させ、将来世代へ「継承」することを理念とした一般社団法人です。

この理念に賛同いただけるキャリアコンサルタント・カウンセラーの方々と共に協働していくため、「PENSEE俱楽部」という会員制度を設けております。詳しくはこちらをご覧ください。(https://x.gd/Uz1nF

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