一般社団法人PENSEE-パンセ-

6月第4週 キャリアカウンセリング実践勉強会レポート 問いの投げ方で広がる「気づき」

今月のキャリアカウンセリング実践勉強会は、「少人数グループに分かれてのセッション」と「公開セッション」など、多様な切り口から学び合いが深まる時間となりました。


率直な問いが引き出した“自分の内側”

あるグループでは、国家資格試験に向けた実践練習として、20分間のセッションが行われました。カウンセラー役が投げかけた「どうしたいですか?」という率直な問いに、クライエント役の参加者が一瞬驚きつつも、自分自身の内面と向き合うきっかけが生まれたとのこと。
 「最初はびっくりしたけれど、そこから自分の中の考えが整理されていった」という振り返りが印象的でした。

この場面から学べるのは、「どこまで踏み込むか」「どんな言葉で問いを投げるか」といった“カウンセラーの判断と工夫”の重要性。ストレートな問いもあれば、ゆるやかな変化球のようなアプローチもある。
 それぞれのスタイルを試しながら、相手にとって届きやすい問い方を探る姿勢が求められます。


「問い方のバリエーション」は現場で磨かれる

「ド直球の問い」と「ゆるやかな問い」のどちらが適しているかは、相手の状況や関係性によって変わる——。
 勉強会ではそんな試行錯誤も共有されました。

たとえば「どうなりたいんですか?」という問いを、「こうしていきたい、という思いもあるんですかね?」といった柔らかな表現に変えるだけで、相手の受け取り方も違ってきます。
 「言い方を変えることで、自分のスタイルを磨いていきたい」といった参加者の声からも、実践の場でこそ得られる学びの深さが伝わってきました。


傾聴の広がりをどう伝えるか?——新たな試み

別のルームでは、プロジェクトの一環として「公開セッション」も行われました。
 傾聴を知らない人に向けて、どんなふうに届けたら興味を持ってもらえるか。
 この問いを起点に、セッションを見ながらチャットでリアルタイムにコメントする形式に挑戦。参加者からは、

  • 「新しい形での学びの場として可能性を感じた」

  • 「気づきを得たタイミングで、次のステップに進める設計があると良さそう」

といった声が上がりました。

一方で、「チャットを見ながらのセッションは集中力が分散してしまう」といった現実的な課題も浮かび上がりました。
公開を前提としたからこそ得られたリアルな感覚が、今後の設計に活かされていきそうです。


日常の会話にこそ“傾聴”を

ある参加者からは、「日常生活の中での会話を題材にすると、傾聴の違いが伝わりやすいのでは」という提案もありました。
 「傾聴」は仕事の場面だけでなく、家庭や友人との会話など、日常のあらゆる場面で力を発揮するコミュニケーション。
 身近なテーマこそ、傾聴の奥深さを感じる入口になりそうです。


「問い直す力」を育む、継続の価値

今回の勉強会は、国家資格試験に向けた実践練習の場としても、多くの方が積極的に参加されていました。
 その中で「どこまで問いかけるか」「相手の気づきを促すにはどうすればよいか」など、答えのない問いと向き合い続けることの大切さが何度も語られました。

試験のためだけでなく、自分のカウンセリングスタイルを育てる場として——。
 継続するからこそ気づける「問い直す力」が、ここにはあるのだと感じました。

PENSEEは、「傾聴のかかわり」を通して、全ての人々が輝いた人生を歩める社会を「創造」し、永続的に「発展」させ、将来世代へ「継承」することを理念とした一般社団法人です。

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